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「ネオ横町ビジネス」に目を向けろ。

中目黒店 青柳です。

今回の震災後飲食業界、特に居酒屋産業は大きなダメージを受けていて、大手チェーン居酒屋も軒並み20%近い売り上げダウン、個人飲食店や食中毒問題があった焼肉業界に関しては30%~50%近い壊滅的な打撃で、現在多くの飲食店が閉店を余儀なくされています。

その中にあって、震災以前よりも売上を伸ばしているという驚異的な居酒屋業態があります。

それはズバリ…

「ネオ横町ビジネス」!!!

ネオ横町とは…

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昭和を彷彿とさせる「居酒屋横町」の街並みを現代風に再現した集合施設。
複数の居酒屋が一つのテナントをシェア営業しているのが特徴。
有名な所では

渋谷肉横町
http://www.shibuyayokocho.com/

恵比寿横町
http://www.ebisu-yokocho.com/

新橋ワールドミートセンター
http://www.shimbashi-worldmeatcenter.com/

有楽町産直飲食街
http://www.sanchoku-inshokugai.com/yurakucho/index.html

品川魚貝センター(ぐるなび)
http://r.gnavi.co.jp/a687106/

ハマ横町
http://hama-yokochou.com/

など。



この「ネオ横町」ビジネス、業績アップの要因の一つが

「震災で街や日本が暗く落ち込みがちな状況の中にあって、活気ある空間で様々なお店の食べ物をセレクトしながら、見知らぬ人ともワイワイ呑んで楽しめる」

事にあるそうです。うーむ。

客層はサラリーマンはもちろんの事、清潔な店内には普段大衆居酒屋にはあまり縁の無い若い女性客も多く、ますます活気づいているこの「ネオ横町」業態。

その「ネオ横町ビジネス」シーン最前線にいると言っても過言ではない最重要人物がこの方。

浜倉好宣社長!!!

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プロフィール

株式会社 浜倉的商店製作所 代表取締役

浜倉好宣(はまくらよしのり)

昭和42年横須賀生まれ、京都育ち。
京都にて飲食店舗業態開発で業態変更店舗を多数経験。
コンセプトメーカー、プロデューサーを経て、大阪でFCチェーンSVから新規事業部を発足後、(株)ちゃんとに入社。
企業成長期のマネージメント経験を積む。
その後、あくなき飲食店追求を 志し、東京にて(株)フードスコープ入社。
2004年9月、同社取締役事業開発、事業本部長を経て、飲食業界環境創造を目的に、 (株)浜倉的商店製作所設立。
飲食企業各社への成長と思想に沿った業界パートナー企業のマッチングコーディネートを各社で進行中。
川上から川下への一環環境創造を目的とし、業態開発、トータルプロデュース、複合環境施設のトータルプロデュースと、施設企画運営管理を一貫して行う(株)浜倉総研設立、経営。
サポート顧問としても数社を受け持つ。

浜倉的商店製作所 公式HP
http://www.hamakura-style.com/

浜倉 好宣のイケてる毎日(公式ブログ)

http://gourmetcaree-tokyo.weblogs.jp/



…この浜倉社長、2009年には中華業態の風雲児「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの大東隆行社長や、現在破竹の勢いで店舗展開を進める280円居酒屋「鳥貴族」を展開する大倉忠司社長などと並び「外食アワード2009」を受賞しています。

外食アワード

http://www.g-kishakai.net/release07.html



…いやー、経歴も動向も非常に興味深い人物ですねー。

そういえば僕の住んでいる吉祥寺にも「トロ函」という魚河岸系居酒屋が出来て賑わっているし、三ツ矢堂製麺の本店がある中目黒でも、ひときわ目立つ外観の「鰓呼吸(えらこきゅう)」という居酒屋があるのですが、このお店のプロデュースを手掛けているのもこの社長。

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トロ函 吉祥寺店(ぐるなび)
http://r.gnavi.co.jp/p982803/

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鰓呼吸(えらこきゅう) 中目黒店
http://www.eraera.jp/



どんな人物なのか気になりネットでいろいろ調べていたら、飲食業界のビジネスニュースサイト「フードスタジアム」で浜倉好宣氏のインタビュー記事がありました。

面白いなーと感じた部分を一部抜粋します。



――改めてうかがいますが、なぜ今、"横丁"なのでしょう?

現代は食生活が豊富な時代です。さらに核家族化しながら個人のプライバシーが保たれている時代。
だからこそ逆に、長屋生活や、実家のような大家族といったふれあいの環境が注目されてきており、気軽に仲間や他人と楽しめて、人情感や日常感のある環境(私はそれを「普段性のある環境」と表現しています)が求められているのです。

――「普段性のある環境」ですか。

私が大切にしているのは、日本人ならではの居心地良い「"普段性"を元気にする環境創造」。
そして、同じベクトルを向いた他人同士が集まる"人間キャスティング"といった手法でできあがったのが、横丁スタイルや素材センターといったシリーズというわけです。
例えば、横丁にはぞれぞれのお店にいろんなスタッフのキャラクター(人情)が存在し、さらにコンセプトが明確な商品(個性)が集まっています。
横丁という空間だからこそ、お客様もスタッフも一緒になって、人と人とが触れ合える"コミュニティ環境"が生まれてくるのです。
活気と空気感が自然とにじみ出て、にぎわうのです。

――飲食店にとっては、1軒だけより複合店の方がメリットも大きい?

現代は1軒の飲食店をただ創るだけでは厳しい時代。
おいしいだけでも、サービスが良いだけでも、お店がきれいだからという理由だけでも、繁盛する保証はありません。
そんな中、みんなで協力し合ってひとつの街の雰囲気を作りあげていく方が、ビジネスとしても効率的で、リスクも少ないと思います。
店側が動いていかないと街も変わらないし、画一的で無味乾燥な街がたくさんできてしまうだけ。
ちなみに「神田ミートセンター」では、みんなで施設やトイレを掃除し合ったりして結束を固めていますよ。

――でも最初のうちは、他店を巻き込んでのことなので、横丁プロジェクトは容易ではないでしょうね。

もちろん、簡単なことではありません。まずオーナー同士が想いや熱意を共有しなくてはなりませんからね。
例えば「恵比寿横丁」は13店舗からなりますが、それをひとつにまとめるためには、13の業態分の手間がかかると言っても過言ではないでしょう。
でも個人的には、難しいからこそ挑戦したくなる。反骨心に火がつくというか...。

――"街の再生"という側面から見ると、社会的な意義もありますね。

ええ、「品川魚貝センター」のように素材を一括して仕入れることは、魚屋の"再生"にもつながります。
物販店と飲食店のバランス良い"融合"や、昔ながらのいわゆるチンドン屋の人情的広告の"継承"など、歴史文化的にも社会的にも、意義は大きいと言えるでしょう。
先ほども言いましたが、お客様はもちろん、店のオーナーも、街も、その店で働いているスタッフも、関係しているみんなにメリットをもたらす"WIN-WIN"の関係を構築していくのが私の目指すところです。

インタビュー全文
http://food-stadium.com/interview/000561.html



…うーん、なかなか興味深いインタビューです。

「やりたいお店、儲かるお店、面白いお店」をただ作るのではなく、「店から街を作り動かしていく」というその発想が素晴らしいですね。

この集合居酒屋ビジネス、近年景気悪化により増加している「街のシャッター商店街」を再生させ、腕やアイデアはあっても資本金の少ない、若年層の独立開業予備軍に希望を与えていると思います。

50坪の敷地に10もの業態が集まり、互いに刺激し合って活気づく仕事環境。

地域興しと業者支援、個人独立開業への夢をサポートする、日本を活性化させる業態である思います。

もちろん5坪で表現可能な業態は限られており、ラーメンダイニングのような業態は難しそうですが、時代のニーズは追い風となって更なる盛り上がりを見せるのではないでしょうか。

ビジネスが成立するとなれば類似業態が市場に出回り、現在魚河岸系居酒屋(○○水産)、ネオ横町(○○横町)共に模倣業態が増えていますが、これからが浜倉社長の腕の見せ所でしょう。

「ネオ横町ビジネス」シーンからはますます目が離せませんねー。



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つるとんたん@六本木
http://www.tsurutontan.co.jp/

個人的に最近はまっている「うどん」。
大衆文化である「うどん」をダイニング業態に昇華させ、急速展開を見せる話題の「つるとんたん」に行ってきました。
いやー、やられました。。
by mitsuyado | 2011-05-30 00:00 | aoyagi