2010年 09月 26日
飲食モラトリアム2010 -中村屋@WeST PArK CaFE 吉祥寺店-
今回はこのお店を書かずにはいられません。
当時若干22歳で神奈川、高座渋谷に店舗をオープン、瞬く間にその名を全国区に轟かせた「中村屋」が、何と吉祥寺に出来てしまいました。
中村屋公式HP
http://www.dearest-style.com/splash.html

外観

外観2

自信の現れとも言える、外からも見る事が出来るオープンキッチン

外看板1

外看板2

2階のカフェ看板1

2階のカフェ看板2
中村屋 吉祥寺店 (なかむらや きちじょうじてん)
TEL:0422-20-2440
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-19-7 みすずビル 1F
営業時間 [月~木・日]
11:30~22:00(L.O.21:30)
[金・土・祝前日]
11:30~23:00(L.O.22:30)
定休日 無休
僕はラーメン(つけ麺)屋とカフェ巡りが好きなのですが、このお店はまさにカフェダイニングとラーメン店の融合。
いやー、まさか僕が将来やりたいと思っていたラーメン×ダイニングカフェのミクスチャー店舗がこんなに高いクオリティで、しかも吉祥寺に出来るとは。。
1階はラーメン店、2階は1階と連動したダイニングカフェになっていて、1階でラーメンを食べた後に1階で2階のコーヒーを飲みながらゆっくりとくつろぐ事も出来ます(ラーメンを食べた後に2階に移動してくつろいだり、逆に1階のメニューを最初から2階で食べたり、2階のWestparkcafeのみの利用ももちろん可能です)。
1階は禁煙、2階は喫煙可能なので居酒屋やダイニング系飲食店の悩みでもある「完全分煙」にも成功しています。

2階のWEST PARK CAFE店内

カフェラテ500円
店内は手入れの行き届いたステンレスキッチンの無機質な質感と、温かみのある白を基調とした客席部分の対比、間接照明を随所に使用した見事な空間設計。

店内1

店内2
更にとどめをさすように店の奥には「和」を感じさせる贅沢なテラス空間が広がっています。

テラス席

雰囲気抜群
伝説の塩ラーメンのクオリティはそのまま再現、更にカレーラーメンやラー油つけ麺などの新境地も開拓。

メニュー

醤油ラーメン

味玉塩ラーメン880円

+肉ご飯300円

カレーラーメン800円

たまごかけご飯200円(たまごかけご飯専用醤油付き)
女性や子供を意識した「ハーフサイズ」があるのも印象的。
期間限定のメニューも一切抜かりなし。

2010年10月、11月限定の「石焼きクリームつけ麺」
(調理の関係上2階を利用)

贅沢すぎるビジュアル

何とバターで味付けされたパンをスープに浸して食べられます

麺を食べた後は石焼き鍋を熱々にしてご飯を投入しリゾット風に。最高です。
いやー、凄すぎます。。
個人的には弊社三ツ矢堂製麺の冷製トムヤムつけ麺も負けていないと自負していますが。

写真はaoyagi特製、三ツ矢堂製麺「冷製チーズトムヤムつけ麺」です
中村屋の代名詞、湯切りの際にテボを大きく振り上げる「天空落とし」も健在。

天空落とし
おつまみメニューも中村屋らしい見事な「創作エッセンス」が詰め込まれています。

創作おつまみメニュー

ビール350円お通し付き
(2階のビールは17時~19時までハッピーアワーで600円→300円です)

関東水菜のさっと茹でと炙りベーコン300円

地鶏の一口唐揚げ

アボガドと自家製スモークサーモン
接客も隅々まで心地良く、実は先日訪れた際は雨が降っていたのですが、一人一人の傘を店員さんがエコな傘袋に入れて案内していました。

再利用可能なエコ傘袋
こういった細やかな接客、気配りが顧客満足度を高めるんですよねー。
見習わなければならない点が多く、非常に勉強になります。
これだけ充実しながらも、価格は他のラーメン店と変わりません。
個人的にはやはり「塩ラーメン」がオススメですねー。
しかし創作おつまみの価格設定(全て300円)には驚きました。
いやー…、完全にノックアウトされました。
ここまでされると驚きを通り越してため息が出ます。。
僕は元々色々なラーメン屋に行くのが好きなのですが、「総合空間演出」の面で考えるとこのお店が今の所間違い無くナンバーワンです。
実は先日「ニューヨークで一風堂が大人気」とのニュースをネットで見たのですが、何故ニューヨークで一風堂が支持されるのでしょうか?

New York Cityラーメン事情 一風堂が大人気
http://getnews.jp/archives/67499
関連記事
ラーメンの名店「博多 一風堂」がニューヨークで第二の創業
http://nr.nikkeibp.co.jp/blog/sakai/20100930/
一風堂ニューヨーク店、とうとうオープン!
(創作おつまみメニューが詳しく載っています)
http://fujiko55.livedoor.biz/archives/51493111.html
ニューヨークの一風堂は100坪、80席で月売上平均4000万(客単価2000円)だそうです。
主力商品がラーメンのお店でこの数値は驚異的です。
この記事では結論として
「日本のラーメンのクオリティは異常に高い、だから海外で倍の値段で売っても支持される」
と締めくくっていますが、僕はそれだけとは思いません(勿論日本のラーメンのクオリティは高いのですが)。
それは外食産業の本質的な部分として、食事は重要なコミュニケーションツールであり、お客様にただ料理を召し上がって頂くだけではなくいかにその
「総合的な空間演出」
を楽んで頂けるか?
ここが非常に重要であると、僕は思っています。
一風堂が国内はもとより、海外でも支持される要因は味のクオリティに加え
「ラーメン店でありながら贅沢な空間でお酒や創作おつまみも楽しむ事が出来、かつ大人数でもくつろいでコミュニケート出来る」
事にあると思います。
話が少しずれますが、激戦区・東京の(特に個人経営の)カフェを取り巻く状況は非常に厳しく、支払うお金は商品に対する代価である以上に、その空間を創ってくれたオーナーに対する感謝と「空間レンタル料」の側面が非常に強いと、僕は思っています。
元々賃料が高く顧客単価の低い東京のカフェで「何か」が欠けているお店は次々に淘汰されます。
ラーメン業界も同様に、激しい競争の中で生き残っていくためには味だけではなく、「+α」の価値を生み出し続ける必要があります。
まさに今まで治外法権化されていたラーメン業界モラトリアム。
「ラーメン業界 ネクストレベルの時代に突入」
新たな戦国時代が到来していると思います。
時代のニーズに沿った、いやその一歩先を見据えた空間設計、メニュー開発、接客スキル、つまり
「飲食エンターテイメント」
のプロデュースがこれからますます重要になってくると思います。
三ツ矢堂製麺も、時代をリードする
「新時代のつけ麺エンターテイメント」
を日々ご提案し、魅力溢れる総合空間演出で業界王座を狙っていきます。
よーし、いっぱい食べて頑張るぞー。
最近はラーメンネタが多かったので次回はカフェブログにでもしようかな?
ではでは皆さん健康で~。
物流/商品開発部 青柳
追記:そうそう、9/29に三ツ矢堂製麺で4年間修業した若手オーナーのお店「玉川学園前店」がオープンします。
三ツ矢堂製麺スタッフの中でも飲食業界に関して貪欲に研究されていた戦略家、成瀬氏がオーナーです。
成瀬氏が今までに残したブログはこちら
http://mitsuyado.exblog.jp/i31/
これから成瀬氏のブログが見れなくなるのはなんだか寂しい限りですが、今は門出を祝いましょう。
玉川学園前店も変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。